NEWS食料支援を受けたい若者
NEWS外国にルーツを持つ生徒対象の入試一覧
NEWS外国につながる高校生のための進路体験まとめ
注意: 大学の入試制度などは変更されている可能性がありますので必ず進学先のホームページでご確認ください。
ルーツ | パキスタン | |
日本に来た時期 | 2010年 4月</ruby1日 (中学 2 年生) | |
当時の在留資格 | 永住者 | |
出身高校 | 神奈川県立有馬高等学校 | |
進学先 | 帝京大学 | |
学部学科 | 経済学部経営学科 | |
奨学金の有無 | 無し | |
入試方法 | AO | |
入試日 | 10月頃 | |
入試方法のURL | こちらのリンクの96ページから |
はじめまして!ナイム・サード・ビンと申します。周りからはサディーと呼ばれています。パキスタン出身で2010年に来日しました。日本の学校生活は中学一年生から始まりました。中学校では取り出し授業があり、日本語をサポートしてくれる先生に日本語の基礎を教えてもらいました。在県枠で有馬高校に入学し理系に進みましたが、大学は文系で進学しました。父親の影響で経済や会社経営に興味をもっていたので経営学部にという文系の学部を選びました。卒業後は眼鏡会社のOWNDAYSに勤務しています。趣味は車を触ることです。嫌いなことは何もしないこと、好きなことは色々の人と話すことです。
日本に来て大変だったことの一つは日本語の勉強です。文化の違いに慣れるのも大変でした。特に宗教の違いに驚きました。母国での宗教はイスラムのため用意されている食べ物は何でも食べられますが、日本に来日してから食品に豚肉の成分が含まれているかどうか確認しなければいけないことです。その他に母国では当たり前と思われる行動は日本で行うと気にされることや、先輩後輩の関係、規則、責任感など様々です。
「中学での週2回の取り出し授業」、「自宅で家庭教師と4~5時間日本語の勉強」、「高校1年のときは一部の授業をの除き取り出し授業」、「日本語の歌や字幕付き映画の観賞」、「日本人と外国の友達とできる限り日本語で会話する」の5つです。会話の中で1番大事にしていることは、考えてから発言するのではなく、発言してから考えることです。ミスを恐れず、会話をすることです。自分の好きなことを日本語で調べて、その行動を日本語の勉強と思うことで好きなことと日本語の上達を両方行うことができるので一石二鳥です。具体的な例として、趣味である車を日本語を使って調べています。
新しいことに挑戦しながら高校生活を送っていました。中学では友達が少なく、人と会話することが苦手でしたが、高校に入学するときは外国人の生徒だけでなく、日本人の友達をたくさん作ろうと決意しました。日本語の勉強と授業は全く異なるものなので当時、両立することが大変でした。しかし、放課後に開かれている外国人生徒のための勉強会があったので授業でわからないことを補うことができました。学校外活動としては外国人生徒が集まるオルタボイスに参加し、悩みや楽しいことなどを話し合いました。 司会や班長も務めてきました。高校一年の頃から興味をもっていた大学のオプーンキャンパースにも参加しました。
車が趣味で整備士になるために自動車の専門学校を進路先と考えていましたが、車は夢ではなく趣味であることと気付き、進路先を変更しました。昔から会社はどのように作られているか、または動いているのかに疑問をもっていたので経営や経済に興味を持ちはじめました。そして、父親が経営している会社を引き継ぐために経営を基礎から学ぼうと考えていたからです。
母国と日本の大学のシステムは大きく異なっています。何もわからないまま大学の入学説明会に出席したとき、そのシステム、単位、奨学金についての説明はありましたがわかり難かったです。履修(授業)科目の選択ミスで大学1年の単位を落としました。しかし、2年生になってからは履修した方が良い履修科目も理解できるようになって、選択をミスする確率は減りました。大学の良い点は履修科目を自由に選択できるのでアルバイトや課外活動のスケージュルに合わせて両立することができます。大学と高校の大きな違いは全て自己責任だということです。自己責任での1番のデメリットは誰も叱ってくれないことです。メリットは自由に履修科目を選択することができるので、グループディスカーションがある科目を選択し、単位を取得しました。そして、興味のある分野に関係性のある科目を多めに選択していました。
書類選考は大学の志望理由書と願書でした。志望理由はオープンキャンパス、ホームページ、口コミ、在校生と話した内容を記入ました。
面接は高校で何回も練習しましたが、本番になると頭が真っ白になってしまうことがあるので、高校でできるだけ色々な先生と練習してください。面接官に興味を持ってもらうことが一大事です。個人的な見解ですが、履歴書ではなく生徒の顔を見てけくれるということは興味をもってくれている証拠の一つです。
小論文に関しては大学によって難易度が変わります。私の場合は考えれば色々書けるテーマでした。高校の先生から小論文のテーマを出題してもらい、制限時間を設けて練習をしました。これを行なったことで本番でもプレッシャーに打ち勝って、いつも通りの調子で書くことができました。
初めの段階は自己分析をし、自分の適切な大学を見つけることでした。インタネット上に記載されていることを丸呑みにするのではなく、その大学のオープンキャンパスに足を運び、在校生の話を聞いて、自分なりの分析をしました。オープンキャンパスの体験を元に小論文や面接の練習を行いました。そして、色々な先生に練習をしてもらい、自分の足りないものを改善するために指導してもらいました。大学によって大学教授が小論文の確認や面接の練習してくれる場所もあります。
家庭の事情で奨学金を申請することができませんでした。その結果、親に全額払ってくれました。大学によって色々な奨学金制度があります。それだけでなく、国の教育ローンもありますので、オープンキャンパスで確認してください。また高校の先生も色々な情報持っているので、必ず聞いてください。
私の場合は姉が奨学金を受けていたので、自分は借りませんでした。入学前の入学費や授業料を相談し、了承を得ました。
大学選びは大切なことですが、何らかの目標をもってから行うようにしてください。具体的にどのような人になりたいのか想像してみてください。そうすることによって、ミスマッチが生じないと思います。色々な先生や先輩と相談した上で、自分なりに考えて、責任をもって決断してください。
将来の夢は今までやってきたことや頑張ってきたことを活かし、夢である父親が経営する会社で働を活かし、より良い社会をつくる一人になりたいです。それだけでなく、進路で悩んでいる外国につながる生徒が誤った判断またはミスマッチが生じないようにサポートしていきたいです。
コメント